介護医療院とは2017年の介護保険法の改正によって新しく作られた施設である。医療と介護、生活支援から機能訓練など様々なサービスを提供する他、住まいとしてだけではなく看取りの場としての機能も兼ね備えているのだ。つまり、介護医療院は要介護の高齢者のための総合施設ともいえる。介護、医療、生活を送り、そして最期を迎える場所として介護医療院の役割はますます重要性を増していくだろう。
ちなみに、介護医療院は国の指定する施設区分として、病院という位置付けがされている。そのため、100人あたりの利用者に対して医師は3人、介護職員は17人、看護職員は17人の配置が義務付けられており、介護保険施設の中でも最も医師の数が多い施設である。医療ケアが充実しているため、そこで働く職員たちも余裕を持って働くことができると言える。
また、介護医療院で働くスタッフは医師、看護師、介護職員の他に薬剤師や栄養士、理学療法士から作業療法士、介護支援専門員といった多彩な顔ぶれであるため、互いに連携を取りながら働くことが重要になる。介護医療院で働くのが向いているのは、介護職員同士チームワークを持って働けることだけではなく、他の専門分野のスタッフたちとしっかりコミュニケーションを取って働ける人である。
自分の専門外のことにも興味がある人や自分のスキルアップにつなげたいという人は多彩な医療ケアが提供される介護医療院が向いていると言われている。また、介護職員一人当たりの利用者の数も他の介護施設よりも少ないため、利用者に寄り添いながらゆとりのある介護をしたいという場合にも勧められている。